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ポッピングの技/ステップを大きく8つの系統に分類
当サイトでは、ストリートダンスのジャンルの1つ、『ポッピング(POPPING、POPPIN’)』の数ある技/ステップを、8つの「系統」に分類しています。分類の基準は、当サイト独自のものです。
※漫画「HUNTER×HUNTER」をご存知の方は、
念能力の系統分類を、イメージしていただければ幸いです。
8つの「系統」の中に、さらに細かく「技術」があり、その中に「技/ステップ」が存在する、という位置付けです。
図で表すと以下のようになります↓
なぜ、このように細かく分類するかというと、
『ポッピング(POPPING、POPPIN’)』というジャンルは、他のストリートダンスと違って、体の細かい使い方をベースに成り立っているからです。
各技術を細かく分類し特徴を理解することで、習得しやすくなりますし、
また、そこから発展させて新しい技を作り出すこともできます。
それでは、以下より、各「系統」の詳しい解説をしていきます。
系統①:筋肉緩急操作系
厳密に言えば、筋肉を動かす為の「神経」を操作するもの。
『ポッピング(POPPING、POPPIN’)』というジャンルのベースでもある。
筋肉との「対話」が好きな人には向いている系統と言えるでしょう。
「バチバチ」と電気が走っているようにイカツく魅せたり、「ピタッ」と体を止めたり、「ブルブル」と振動させたり、操り人形のように体を緩めたり…といった動きが可能となります。
筋肉緩急操作系を、さらに細かい「技術」に分類すると、以下のようなものがあります↓
●POPPING/ポッピング
筋肉の収縮と弛緩によって魅せる技術
●STOPPING/ストッピング
筋肉の収縮を利用して体の動きを固定させる技術
●VIBRATION/バイブレーション
筋肉を細かく振動させることによって、魅せる技術
●RELAX/リラックス
筋肉を極端に緩めることで魅せる技術
系統②:関節波打操作系
関節の「動かす順番」を操作して、波打たせるように見せるもの。
いわゆる「クネクネ」した、なめらかで不思議な動きになります。
こういった動きが好きな人や、関節が柔らかい人には、向いている系統と言えます。
関節の動かし方を理解し、柔軟性(可動範囲)を高めれば高めるほど、
インパクトのある動きをすることができます。
関節波打操作系を、さらに細かい「技術」に分類すると、
以下のようなものがあります↓
●WAVING/ウェービング
関節を順番に動かすことで体に波が通っているように見せる技術
●WIGGLE MOVE/ウィグル・ムーブ
体をくねらせるように動かして様々な形を生み出していく技術
●FINGER MOVE/フィンガー・ムーブ
指をくねらせたり曲げることによって様々な形を生み出していく技術
系統③:関節分離操作系
関節をバラバラに分離操作して、様々な動きを生み出すもの。
関節との「対話」が好きな人には向いている系統と言えるでしょう。
体の部位を別々に動かして、リズムを表現することもできますし、
不思議な雰囲気を出すこともできます。
関節分離操作系を、さらに細かい「技術」に分類すると、
以下のようなものがあります↓
●ROLL/ロール
体の各部位を回転させたり平行移動させることによって魅せる技術
●TWIST&FLEX/ツイスト&フレックス
体の各関節を別々に曲げたり捻ったりすることで魅せる技術
●SEPARATION/セパレーション
体の各部位を別々にずらしたり平行移動することで魅せる技術
系統④:関節形状操作系
関節の角度や形状、動かし方のパターンを操作するもの。
様々な形を組み立てていくことで、不思議な雰囲気を出すことができます。
様々な動きを、体に「記憶」させることが好きな人には向いている系統と言えるでしょう。
関節形状操作系を、さらに細かい「技術」に分類すると、
以下のようなものがあります↓
●HAND FORM/ハンド・フォーム
肘や手首の関節の形状によって魅せる技術
●BODY FORM/ボディ・フォーム
独特の型が決められており、その組み合わせによって魅せる技術
系統⑤:関節柔軟操作系
関節の柔軟性(可動範囲)を操作するもの。
柔軟性(可動範囲)が大きければ大きいほど、
ダイナミックで不思議な動きをすることができます。
ストレッチやヨガなどが好きな人には向いている系統と言えるでしょう。
関節柔軟操作系を、さらに細かい「技術」に分類すると、
以下のようなものがあります↓
●FLEXIBLE/フレキシブル
関節の限界可動範囲によって魅せる技術
系統⑥:脚部移動操作系
足の動きを操作して、ステップを踏んだり移動していくもの。
独特な足の動きをすることで、普通のダンスとは違った、
不思議な雰囲気を出すことができます。
足技やステップが好きな人には向いている系統と言えるでしょう。
脚部移動操作系を、さらに細かい「技術」に分類すると、
以下のようなものがあります↓
●STAND MOVE/スタンド・ムーブ
立った状態で行う、踵・爪先・膝などを使ったステップ技術
●GROUND MOVE/グラウンド・ムーブ
しゃがんだ状態で行う、踵・爪先・膝などを使ったステップ技術
●GLIDING/グライディング
踵、爪先、膝などを駆使して床を滑るように移動する技術
●FLOATING/フローティング
床から浮かした足を体重と共に動かすことにより床を滑っているように見せる技術
●KNEE GLIDE/ニー・グライド
しゃがんだ状態で行う、踵、膝、爪先などを駆使して床を滑っているように見せる技術
系統⑦:身体操作系
筋肉や関節というよりも、体の「感覚」を操作するもの。
体の軸/バランスや、姿勢、動作、音の捉え方、動かす速度などで、
独特な雰囲気を作り出すことができます。
体の「感覚」と向き合うのが好きな人には向いている系統と言えるでしょう。
身体操作系を、さらに細かい「技術」に分類すると、
以下のようなものがあります↓
●BALANCE CONTROL/バランス・コントロール
体の重心を操作することによって魅せる技術
●POSE CONTROL/ポーズ・コントロール
姿勢・動作によって独特の雰囲気を醸し出す技術
●RHYTHM CONTROL/リズム・コントロール
音に対する独特な捉え方によって魅せる技術
●SPEED CONTROL/スピード・コントロール
体を動かす速度を操作することによって魅せる技術
系統⑧:空間固定操作系
体の部位を固定させて、不思議な空間を操作するもの。
体の「感覚」に加えて、一種の演出力も問われます。
パントマイムの「壁」がその代表的な動きと言えますので、
そういった動きが好きな人には向いている系統と言えるでしょう。
空間固定操作系を、さらに細かい「技術」に分類すると、
以下のようなものがあります↓
●SPACE CONTROL/スペース・コントロール
架空の物体を出現させることによって魅せる技術
最後に。各種の名称について
「系統」「技術」の名称に関しては、
分類する為に、当サイトが独自に付けたものもあります。
「技/ステップ」の名称に関しては、きちんとした情報に基づいて、
極力、オリジネーター(開発者)が付けた正式名称を掲載しています。
※ただ、名称に関しては諸説ありますし、絶対に正しいとは限りません。
名称にこだわり過ぎる必要は無いですが、
正確に認識するという意味では、重要ではないかと思います。
是非、参考にしていただければ幸いです。